オリジナル絵本 ウィッシングブック ■妖精(FAIRY)
■価格 2,752円(税別・送料別)
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●ストーリー 全24ページ
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本文中の赤色の部分がご指定の内容に替わります。
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めぐちゃんと はなのようせい
え・しゅとう じゅんこ ぶん・ダイアナ コリー
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かとう めぐちゃんへ
2012年5月5日
おかあさん より
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あたたかい はるのひです。
モクレンの うすむらさきいろのはなが うたっています。
スミレも タンポポも ほほえんでいます。
めぐちゃんは ちかくの のはらに はなをつみに いきました。
ピンクの じゅうたんを しきつめたような
レンゲのはなで いっぱいの のはらです。
めぐちゃんが レンゲのはなで
かわいいくびかざりを あんでいると
うつくしいちょうちょが とんできていいました。
「あなたが めぐちゃんですね。
(中略)
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「じつは わたしのすむ ようせいのくにのおうじさまが おきさきを おえらびになる ぶとうかいを ひらくことになりました。 ところが ユリのようせ いにうらないをしてもらうと そのよる ようせいのくにに
とても ふきつなことがおこり くには ほろびてしまうだろう というのです。 ようせいのくにを すくえるのは めぐちゃんというなまえの 4さいの おんなのこだけだとも。 ユリのようせいの うらないが はずれた ことは いちどだってありません」
(中略) |
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(中略)
きりが すこしずつ はれてくると めぐちゃんの めの まえに うつくしいバラのアーチが あらわれました。 そして そのむこうには めぐちゃんが いままで みたこともないような あいらしい はなぞのが のぞいていました。
「さあ ここが ようせいのくにです。 この はなのかんむりを かぶってください」 |
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ちょうちょが はなのかんむりを
めぐちゃんのあたまに のせると めぐちゃんは みるみる ちいさくなりました。 そして きれいな スズランの はなびらで できた かわいらしいドレスに つつまれました。
めぐちゃんは うれしくなって あたりを みわたしました。 すると あちこちの はなかげに かわいらしい ようせいの すがたが ありました。 |
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ようせいたちは みな こんやの ぶとうかいに そなえて おけしょうの さいちゅうでした。 ツキミソウのようせいは つややかな クリームいろのドレスに おそろいの かわいらしい くつをはき クリームいろの アイシャドーをつけて とても みりょくてきです。 マリーゴールドのようせいの きんいろのドレスも うっとりするほどの うつくしさ。
(中略) |
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そんなはなのようせいたちの なかで ひときわ きよらかで うつくしいのが バラようせいでした。 「めぐちゃん よくいらして くださいました。 ぶとうかいが ぶじにおわりますように みとどけてください」
バラのようせいは めぐちゃんのてをとっていいました。
(中略) |
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そのころ おしろの そばにある おおきな カシのきの あなにすむ クモのまじょも ぶとうかいにいく じゅんびを していました。 クモのいとで おった くろいドレスと あかいめが ロウソクのひかりに あやしく ひかっています。
「この まほうのかめんを かぶれば どんなに よごれたこころも かがやく ばかりの うつくしさ。 おうじさまも むちゅうになるはず。 おきさきに なったら このくにを のっとって わたしの おもいのままに してしまおう」
まじょは あやしく わらいました。 |
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(中略)
めぐちゃんは ゆめのような ぶとうかいを ちょうちょといっしょに きんいろのクッションにすわり ながめていました。 うつくしい ようせいたちの なかでも おうじさまは やはり バラのようせいの きよらかな うつくしさに こころを うたれました。 そして 「わたしの おきさきは このかたをおいて ほかにいない」 とおもうのでした。 かろやかに ゆうがに おどる おうじさまとバラのようせいの すがたにだれもがみとれ おにあいだと ささやきました。 |
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(中略)
すると おうじさまは ふらふらと バラのようせいの もとをはなれて クモのまじょと おどりはじめました。
「くろいドレスのかたって いったい どんなかたなのかしら」
めぐちゃんが そうおもいながら ふたりに ちかずいたとき まじょは「しまった」と おもいました。 まさか ここに にんげんがいるとは おもっても みなかったのです。 まほうのかめんも にんげんには つうじません。 めぐちゃんには うつくしい かめんを とおして らんらんとひかる あかいめが みえたのです。 |
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めぐちゃんは おもいきり おおきなこえで さけびました。
「おうじさま! くろいドレスのかたは きけんです」
おうじさまは はっとわれにかえり けんをぬきました。 まじょは かめんを むしりとると まほうのつえを ふりあげて おうじさま のけんを たたきおとしました。 めぐちゃんは むちゅうで おうじさまのおとした けんを ひろって クモのまじょに なげつけました。 けんがあたると クモのからだは けむりと ともにきえうせて くろいドレス だけが のこりました。 |
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おうじさまは めぐちゃんに かけよりました。
「あぶないところでした。 よく クモのしょうたいがわかりましたね」「ありがとう たいせつな わたしたちの おうじさまと うつくしい ようせいのくにを すくっていただいて」と バラのようせいも なみだを いっぱいためて いいました。
(中略)
めぐちゃんは ふたりの けっこんしきの ようすを おもいうかべて とても しあわせな きもちになりました。 きっと どんなにか はなやかで うつくしい ことでしょう。 こうして おうじさまは すばらしいおきさきを みつけることが できたのでした。 |
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(中略)
めぐちゃんが きょうとのいえに かえるときが きたのです。「さようなら おうじさま さようなら バラのようせい」「さようなら めぐちゃん。 わたしたちの けっこんしきには きっといらしてくださいね」
めぐちゃんは うなずきました。 めぐちゃんは ばしゃのなかで おみやげに もらった つつみをあけてみました。 なかに はいっていたのは うつくしい オルゴールでした。 ふたを あけると おうじさまと バラのようせいが ぶとうかいで おどった きょくが ながれてきたのでした。 |
めぐちゃんへ
やさしく うつくしいこころを
いつまでも もちつづけてね
おかあさん より
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